オンライン小説の原稿用紙換算枚数計算法考

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 小説賞に応募するほとんどのかたは、ワープロ原稿を送るそうな。ワープロ原稿での応募では、原稿用紙換算枚数を明記しなければならない場合が多い。さて、いま書いているオンライン小説を原稿用紙に換算すると何枚になるだろうか?

 前回の記事「オンライン小説を公募に応募する場合」では、アプリケーションの設定を変更すればすぐにわかると書いた。計算する必要はない、と。だが、面倒な計算から逃げたにすぎない。今回は原稿用紙換算に正面からぶつかってみよう。(どうでもいいことだが、前回の記事「オンライン小説を公募に応募する場合」というタイトルはいただけなかった。内容とあまりあっていない。後悔)

 オンライン小説の原稿用紙換算枚数を考えるにいたって重要となるのは、全体の文字数でもなければ、枚数でもない。原稿用紙換算した場合の行数であろう。全体で何行あるのか正確に判明すれば、20でわるだけで原稿用紙換算枚数がはっきりする。行数が肝となる理由は、読みすすめていただければおいおいわかっていただけよう。

 正確な行数をはかるには、行かわりがどこでおこるのか、ちくいち判定する必要がある。

 まず着目するのは、オンライン小説冒頭から全角21文字目である。特殊な処理が必要な文字(!や?、…や─、句読点や促音など)でないかぎり、21文字目から行かわりさせればいい。そして、2行目もまた21文字をチェックして──とその繰り返しを最後まで行うのだ。なお、20文字に達していない行にかんしては、判定をとばしていい。これで正確な行数がわかる。あとは20でわれば、オンライン小説の原稿用紙換算枚数がわれよう。

 ──これで終ればいいのだが、前述の説明では一番面倒な部分をはしょっている。「特殊な処理が必要な文字」である。ひとつひとつ列挙していってみよう。

1・句読点が21文字目にきた場合、ぶら下がり処理といって欄外に打つ。この行は1行21文字になるわけだ。

2・閉じカッコが21文字目にきた場合、欄外に書く。この行も1行21文字。

3・カッコのはじまり(「【『など)が21文字目にきた場合は、すなおに21文字目から次行となる。

4・…や─が21文字目にきた場合、20文字目が…や─でない限り、20文字目から次行へ追い出す。20文字目が…や─であれば、19文字目から次行へ追い出す。…や─は慣例で2つセットで使用するため、このようになる。

5・!や?などはぶら下がりにしてもいいし追い出してもいいが、原稿用紙換算ではぶら下がり処理のほうが面倒がなくていいだろう。「……?」という使い方もあるからだ。4の処理とあわせると複雑になりすぎる。

 ──ざっと思いつく限りでもこれだけある。いわゆる禁則処理である。例外もふくめるとさらに数はふえるだろうが、この5つは最低限判定しないとならないだろう。そうとう面倒だし、手計算では時間がかかりすぎる。計算するにはマクロを組んでPCにやらせるしかない。

 また、前述のやりかたでは不完全だといま気づいた。禁則処理だと19文字目と20文字目もチェックしていなければならない。判定がさらに増えた。

 ──オンライン小説の原稿用紙換算枚数だが、やはりテキストエディタやワープロソフトのフォーマットを変更するほうが手っ取り早い。

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このページは、浅川こうすけが2007年5月20日 22:28に書いたブログ記事です。

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