副題は「ショパンの夢」となってるけれど……

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「トラスティベル ~ショパンの夢~」と副題にもなっているのに、肝心のショパンがなかなかでてきません。まだかまだかと気をもたせてくれます。

 それもそのはずで、副題は「ショパンの夢」となっていますが、「トラスティベル」はポルカの物語なんです。ショパンは重要な役どころをになっていますけど、でもそれは脇役として重要な役ということです。主役のあつかいではありません。

 ショパンの初登場シーンは、現実の世界です。ベッドで眠っており、家族や医者がそばにいます。余命数時間。

 真の登場シーン──トラスティベル世界にあらわれたときは、不意をつかれました。ポルカが崖の上で物思いにふけっていると、突然、背後に立っているのです。前触れなくあらわれるという演出は、鳥肌がたちました。

 こういう登場のしかたは大好きなんですよ。ツボなんです。ゾクッときます。この登場シーンはほんと──光り輝いています。

 ……。

 よく考えてみれば、ですがね。光り輝くのも当たり前かな、という気がするんですよね。持ち上げておいて落とすのも、どうかと思うのですがね。ほんとよくよく考えてみれば、ですよ。

「トラスティベル」という物語に、ショパンは積極的に参加していないんですよ。だから、自然、登場シーンが光り輝きます。

 ショパンはほかのキャラクターに押されていて、影が薄い。見守る立場に立っていて、あまり前にでようとしないことも関係しています。「トラスティベル」は自分の夢だと思っているので、一歩ひいているんですよね。

 4章では、船の甲板でポルカと話をします。長尺でスポットがあたるのは、ここが最後です。こののち最終章まで、ショパンが物語に参加することはありません。

 ──ちょっと乱暴な書き方だったかも。ショパンはいっしょに冒険しますし、戦闘にも参加します。一言もしゃべらないというわけでもありません。
 でも、戦闘に参加するというのは「物語」ではなく「ゲーム」の部分であるわけです。会話したとしても、ショパンがいわなくてもいいセリフばかりです。

 長くなったので次の記事へ続く。

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このページは、浅川こうすけが2007年7月 4日 23:47に書いたブログ記事です。

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