オンライン小説なオリジナル小説サイト うにたなで“小説の書き方”が含まれるブログ記事
ブログに書くことがないと嘆いているかたがおられる。わたしも同じ悩みをもっているが――その内実は少々違っている。
ブログに書くネタならいくらでもある。時間がゆるせば1時間に記事をひとつ書くくらいは容易だ。
でもいかんせん、このブログは小説をメインにすえている。小説からおおきくずれるわけにはいかない。ずれると検索サイトで順位がさがるという、手痛いしっぺ返しをうけるのだ。
少し前になるけれど、Xbox360のゲーム「トラスティベル」についていくつか記事を書いた。小説にまったく関係ない記事だ。検索順位がさがったよ。
でも、トラスティベルに関しては、あたりまえだが順位があがった。だから、検索サイトから見にきてくれる訪問者数は、おおきく変動しなかった。
ここで、ちょっとした矛盾がおこる。小説の書き方を探してきたのにゲームのレビューを読まされるひとがいる反面、ゲームの情報を求めてやってきたのに関係のない小説を読まされるかたもいるのだ。
「ほんとごめんなさい」
だけど、
「まあ、いいかな」
と、思うときもあって、そういうときは小説とまったく関係ない記事を書いてしまうでしょう。
「ほんとごめんなさい」
お手軽な小説作成法として、登場人物の名前だけを変えるという手法がある。名前だけ決めて、登場人物の名前にあてはめていけば、いっちょう完成である。もちろん独自性などない。オリジナル小説ともいえないだろう。
でも、もっともカンタンにできる小説作成法にちがいない。
もちろん「名前を変えてもいいですよ」と著者が許している小説に限られる。アドレスは忘れてしまったが、そういった小説群を置いているサイトはある。
さて、見本となる物語の冒頭部分を書いてみた。朝起きて学校へ行くシーンだ。とりたててなにもおこらない。退屈なシーンだ。でも、オンライン小説でよく見かけるシーンなので例としてみた。
名前のある登場人物は主人公のみ。主人公の名前だけ決めていただきたい。以下の文章は[主人公]という部分を主人公の名前に置換すれば、ストーリーの冒頭部分が労せずできあがる。
[主人公]は喉の渇きで目を覚ました。
天井が白く光っているのは窓から差しこむ朝日のせいだ。真夏をもっとも謳歌しているのは、ほかならぬ太陽かもしれない。
[主人公]は枕元にある時計を手探りで叩いた。振動を感知した時計が、
「ゴゼン、ハチジ、デス」
と、抑揚なく時刻を教えてくれる。
「完全に遅刻だな」
ひとりごちるも慌てるそぶりはない。慌てたところで時間が戻るわけではない。八年前の事故で知った教訓のひとつだった。
手早く学生服に着替える。食パンを一枚、牛乳で流しこみ朝食とした。
習慣になっているアレをやってから、身だしなみを整えて玄関をでる。携帯電話で時間を確認すると八時三〇分になっていた。すでに一時限目の授業ははじまっている。高校二年生になってはじめての遅刻だった。
[主人公]は大通りにでた。片手をあげる。タクシーが停まった。赤い。赤いタクシーだ。
「どちらまで?」
乗りこむと運転手がたずねてきた。行き先を聞くのはあたり前だ。だが――
「訊くなよ、そんなこと」
[主人公]は不機嫌を隠さず運転手を睨んだ。
「すいません、いちおう聞くのが規則なもので」
運転手が苦笑を浮かべた。赤いタクシーはスムーズに走りだした。
以上。
……。
ほんとなら小説の冒頭じゃなくて、ショートショートが適してるんだろうなあ。だけど、こんなことに使うのはもったいないので小説の冒頭をでっちあげました^_^;
オンライン小説をあつかっているサイトは多い。自作小説やオリジナル小説、また二次創作を公開しているサイトばかりではない。文章技術やストーリー作成技術、執筆作法を公開しているサイトもある。かくゆう当サイトもそのひとつだ。
ただ最近思うのは、文章技術系のサイトは求められていないんじゃないかということ。
「求められていない」といいきってしまうと語弊がある。もうちょっと正確に記そう。
検索サイトからやってくる多くのかたは、もっとお手軽な小説の書き方を求めてるんじゃなかろうか。
やれ、ストーリー作成技術がどうの、原稿用紙の使い方はどうの。キャラクターはこうやって作らないといけない、世界観も軽んじてはいけない。そういういったことをひとつひとつクリアしていくのではなく、一足飛びに小説を完成させたいんじゃないだろうか。
端的にいってしまうと、お手軽に小説を書きたい、となる。登場人物の名前だけ決めれば、あとは片手間でちょちょいのちょいと小説ができあがる。そんな小説の書き方が求められているんじゃないだろうか。
小説をカンタンに作ってしまえる方法。そんなのを公開してみたらどうだろうか? これからしばらくは、小説をカンタンに作ってしまえる方法を考えてみたいと思います。
小説の書き方にキーボードは大きな影響をあたえています。頭に浮かんだ言葉は、即文字入力されなければなりません。まごまごキーボードを打っていたのでは言葉が逃げてしまいます。悪いキーボードだと言葉が逃げる現象が頻繁におこってしまいます。
以前、記事に書いたと思うんですが、パソコンで小説を書いていて、一番困るのは漢字変換です。これだ! という漢字に変換してくれないときがたびたびあります。だいたい文節の認識がおかしい。
MS-IMEの場合、文節区切りの変更は[CTRL]キーとKキーorLキーでおこないます。[CTRL]キーとKキーで文節区切りを左に移動。KキーのかわりにLキーを押下すれば、右に移動します。
[CTRL]キーを押下しながら別のキーを打つとき、あなたはどうされているでしょうか?
小指で[CTRL]キーを押下したまま、別のキーを打っているのではないですか?
小指で[CTRL]キーを押すと、左手のホームポジションが崩れます。続いて文字入力をするときコンマ何秒か遅延がおこり、浮かんだ言葉が逃げてしまいます。それはとてもおしい。
そこで[CTRL]キーは指を使わずに押下したい。わたしの手のおおきさと置き方では、ちょうど小指の付け根あたりが、左[CTRL]キーにふれています。ちょっと付け根の部分に力をいれれば、[CTRL]キーが押下できます。10本の指すべてがフリーになり、小指も疲れません。
わたしはすっかり、小指の付け根で左[CTRL]キーを押下するくせがついてしまいました。左[CTRL]キーがキーボードの左下隅にないと困るのです。
のようなキーボードが非常にありがたいのです。
さあ、みなさんもだまされたと思って、左[CTRL]キーを指以外で押してみなーせ。打鍵のスピードや指の疲れが軽減されるから。
小説を書くのにキーボードはかかせません。だから今回もキーボードについて語ってしまうのだった。
小説を書く書かないに関係なく、パソコンのキーボードは好みがわかれます。わたしにとって最良でも、あなたにとって最良というわけではありません。また、2万を超える高級キーボードよりも、500円の安物のほうが使いやすいときもある。はたまた、疲れにくいと評判のエルゴノミクスキーボードだと、オーソドックスなキーボードよりもよけいに疲れるというかたもいる。
キーボードを選ぶさい、スペック表はあまり役にたたないということの証左でしょう。店頭展示品を実際にさわってみて、良し悪しを判断するしかありません。
とはいえ、お目当てのキーボードが店頭に並ぶかどうかはわかりません。むしろ、並ばないことのほうが多くありませんか?
お目当てのキーボードがないならば、注文するか通信販売で手に入れるしかない。そうなると、スペック表や写真から、ある程度しぼりこみたい。
わたしがまずチェックするのは左[CTRL]キーの位置です。写真を見て左[CTRL]キーが左下隅にあるかどうかチェックします。左[CTRL]キーが左下隅以外の場所にあるキーボードは買いません。さいわいなことに、多くのキーボードは左[CTRL]キーが左下隅にあります。
左[CTRL]キーはAキーの左がいいというかたが多いなか、わたしはちょっぴり異端かもしれません。でもねでもね。わたしにとっては左[CTRL]キーは左下隅がいいの。ここのほうが使いやすいの。わたしみたいなひともいるってこと忘れないで~。
さて、続いて左[ALT]キーの位置。Zキーの下にあるのが望ましいです。あとから割り込んできたWindowsキーのせいで、ちぃっぴり右によってるくらいは許容範囲内です。
前回紹介した東プレのキーボード「REAL FORCE 91」の写真を見てくださいな。
ちょっとわかりづらいですが、[CTRL]キーと左[ALT]キーはわたしの望む位置にあります。チェックしてから買ったので当たり前なんですが……。
次回は左[CTRL]キーと左[ALT]キーの位置にこだわる理由を小説の書き方にそって言及したいと思います。
オリジナル小説を最後まで書く、具体的な練習方法を紹介しよう。(検索エンジンからとんできたかたは、先に「オリジナル小説の書き方、小説を最後まで書くには(序)」から読んでいただいたほうがいいだろう)。
前回の記事「オリジナル小説を最後まで書くには」で、小説を最後まで書けないという悩みを解決するのなら、とにかく場数をふむしかないといった。小説を書くのをやめなければ場数はおのずと増えていくが、効率よくやろうとすると時間が問題となってくる。10年間書き続ければ場数も増えようが、それまで未完小説の山を築くことにもなろう。
短時間で場数をこなすには、いわゆる書きなぐりをおこなうしかない。端的にいうなら、完成度やクオリティ、オリジナリティをそぎ落とすのだ。オリジナリティにあふれた小説や完成度の高い小説を書きたいだろうが、まずは小説を完成させられるようになってからだ。
そして、小説のストーリーや登場人物を考えていたのでは、これまた時間がかかりすぎる。なにより考えすぎで手がとまるかもしれない。オリジナル小説を最後まで書く練習方法1では、ストーリーと登場人物を考えなくてもいいように、ありものを利用したい。昔話がいいだろう。「桃太郎」や「浦島太郎」だ。
覚えている昔話ならなんでもいい。ひとつ選んでいただきたい。その昔話をあらためて読みなおしたりせず、頭のなかにある情報だけで、はじめから書いていただきたい。読んだ昔話と一言一句違わないようにする必要はない。文法や用法は気にしなくていい。アレンジを加える必要もない。ストーリーをはじめから最後まで書く。そのことだけに注力していただきたい。
たとえば「桃太郎」を選んだとしよう。ほとんどの桃太郎は、「むかしむかし。あるところにおじいさんとおばあさんが──」ではじまる。あなたが桃太郎を書くときは、「むかしむかし──」ではじめてもいいし、「おばあさんは洗濯のため川へとむかった」などのようにまったく違う文言でもかまわない。書きやすいように書いていただきたい。ただし、ストーリーを曲げたりしてはいけない。また、完成度をあげようとか、オリジナリティをだそうとか、色気をだしてもいけない。手がとまる原因のひとつだからだ。オリジナル小説を最後まで書くための「練習」である。目的以外に目をうつしてはいけない。むしろ目的以外には積極的に目をつむっていただきたい。
オリジナル小説を書こうとしているかただ。上記の練習は苦にならないはずである。練習にもならないかもしれない。自信にもならないだろう。だが、完成させるイメージ、その端緒はつかめたかと思う。次回の記事から紹介する、ちょっとハードルのあがった練習法へとすすんでいただきたい。
もしこの段階で書けないとなると、原因の想像がつかない。書けないというかたがいないことを祈る。
「オリジナル小説の書き方、小説を最後まで書くには(序)」の続きである。
オリジナル小説を最後まで書くにはどうすればよいか。結論を先にいってしまうと、オリジナル小説を最後まで書く練習をするしかない。とにかく場数をふむのだ。
「なんだ。そんなあたりまえのことか」と思われただろう。オリジナル小説を最後まで書くにはどうすればよいかという問いに対する、それこそ教科書的な回答だといわれるかもしれない。しかし、もうちょっとおつきあいいただきたい。より詳しい話をさせていただく。
オリジナル小説を最後まで書けないと悩まれているかたは、とうぜんオリジナル小説を書いているはずだ。さらに、オリジナル小説を書く練習もされていると思う。だが、オリジナル小説を完成させることに特化した練習はされていないのではないだろうか? 小説の質だとかおもしろさだとかはあえて捨ててしまい、とにかくオリジナル小説の完成だけを目的とした練習だ。
オリジナル小説を完成させることに特化した練習なんて聞いたことがない、とおっしゃられるかもしれない。さもありなん。意識して練習するものではなかったからだ。オリジナル小説を完成させられるかたは、知らず練習していたともいえる(そして、そんなかたはオリジナル小説を最後まで書けないという悩みがわからない)。
では、オリジナル小説を完成させることに特化した練習の具体的な方法はというと──次回へと続くのであった。
オリジナル小説を最後まで書けない。完結させられない、と悩まれているかたが多い。わたしも途中で投げたオリジナル小説がある。ひとつやふたつではない。正確な数を覚えていないくらいたくさんだ。どうすればオリジナル小説を最後まで書くことができるか。完成させられるか。わたしなりに考えてみた。
オリジナル小説の書き方に関しては、ちょいと長くなるので、今回から何回かにわけて記事を書くことにしたい。とちゅう、オリジナル小説の書き方以外の記事を書いてトビトビになるかもしれないが、気長におつきあいいただきたい。
今回はまず「オリジナル小説を最後まで書けない」と掲示板などで相談した場合、どのような回答がかえってくるか紹介したい。列挙してみよう。
1・書く意欲がにぶい。中断してもいいという甘えを捨てよ。
2・書く前に細部までこだわって設定していないからだ。詳細なプロット(乱暴に説明すれば、小説の設計図みたいなもの)をつくれ。
3・プロ作家の小説を読んで刺激をうけ、モチベーションをあげよ。
列挙した回答例はすべて正しい。正しいが、しかし逆にいえば教科書的といえなくもない。オリジナル小説を完成させる具体的な方法はなにもしめされていないのだ。
では、どうすればいいのか?
次回へ続くのであった。
小説で数字をあつかうときは、おもに漢数字を使う。しかし、小数点をどのようにすればいいのか迷っている。さて、どうしたものか。
あるオンライン小説サイトの掲示板で、前述のような質問が書き込まれていた。ただし、まんま引用しているわけではない。わたしの言葉で書きかえているが、質問の意図はかわっていないだろう。
なるほど。いわれてみると小説で小数点以下まで明記されることはまれである。目にする機会が少ない。質問者が迷われるのも当然だ。さいわい、わたしは何度か目にしていたので、小説での書き方は知っていた。だが、まちがいないのかどうか自信がない。もう一度、確認してみよう。
手にとったのは北上秋彦の「吸血蟲」である(角川ホラー文庫版である)。ぱらぱらっとめくると、後半のあるシーンで、小数点以下まで数字が書かれている。ニンニクの成分分析で水分やら食物繊維が明記されているのだ。どのように書かれているのか?
食物繊維五・七%
と書かれている。数字もパーセント記号もすべて全角文字だ。驚くべきは小数点として中黒が使用されていることである。「小説の漢数字で小数点はどう書きあらわすのか?」という質問への解答は決まった。
小説の漢数字では、中黒で小数点をあらわすのである。
「吸血蟲」では小数点以下一桁しかないが、ほかの小説(タイトルと作者は忘れてしまった)では延々と続けていたものもあった。
八・五六一三九九
のような感じだ。
上記の解答はどうでしょうか? 読んでくれているかたからのつっこみをお待ちしています
小説では段落をかえたあとに全角1文字さげるのが決まりである(行頭の「など例外はある)。オンライン小説でも全角1文字さげるルールは同じでいいだろう。
当サイトで発表している全小説(短編小説「真昼の激闘」から短編小説「眼球飛行物体」にも、全角1文字さげのルールを適用している。もともとのテキストデータがそうなっているのだから、あたりまえといえばあたりまえだ。
だが、ちょっと考えたこともある。オンライン小説をぐるりと見わたしてみると、全角1文字さげをおこなっていない場合が多いのだ。また、全角1文字さげをおこなっていない小説では、段落と段落のあいだに空行が挿入されていることが多い。ブラウザ上では空行があるほうが読みやすいからだろう。
長いものには巻かれろとばかりに、わたしも試みてみた。だが、さすがに小説でやるのは抵抗がある。「ブログ」カテゴリや「オンライン小説の書き方が5分でわかる!」 の記事で試行錯誤を繰り返した。段落がかわったさいの全角1文字さげをおこなわず、空行を多めにとってみたのだ。
ただ、くせとは恐ろしいもので、いつもの書き方に戻っていた。「鯉のぼらず」エントリでは全角1文字さげをおこなっていないのに、「オンライン小説の書き方で大事なのは読書」エントリからは、小説と同じように全角1文字さげをおこなってしまっている。
ちぐはぐなのは格好悪いが、読んでくれているかたがたは気にはしていないだろう。試行錯誤につき、これからも同様のことがおこるだろうが、生あったかく見守ってほしい。
「オンライン小説の書き方で大事なのは読書」エントリから変更した点があるがお気づきになっただろうか? じつはカテゴリ名をかえたのである。以前は「頭がいい人、悪い人のオンライン小説執筆術」と名づけていたが「オンライン小説の書き方が5分でわかる!」とした。「執筆術」というとイメージがおおぎょうになり当サイトにはそぐわない。「書き方」というほうが親しみもわくはずだ。
「日付にまさる管理方法なし」でもふれたが「オンライン小説なオリジナル小説サイト うにたな」は手探りで運営している。テンプレートもいじっているし、サイトタイトルもかえる可能性がある(もしかしたらMovable Typeの操作をあやまって、すべてのエントリを消してしまうかもしれない)。だが小説に関するサイトというポジションだけは、かえるつもりはさらさらない。
今回はカテゴリ名の変更だったが、今後はカテゴリを増やしていく予定だ。すべて小説に関するカテゴリだ。それ以外のことは「ブログ」カテゴリにすべていれてしまう(あるいは別のサイトをつくるか)。用語集やFAQ、連載小説を考えている。実行がいつになるかはわからない^^; 気長に待っていてほしい。
今回は「オンライン小説の書き方で大事なのは読書」の続きである。前回はオンライン小説の書き方でもっとも大事なのは小説をたくさん読むことだと主張した。今回からは具体的な読書術についてふれよう。
オンライン小説の書き方が知りたい、ネット小説が書きたいというかたは読書も好きにちがいない。お気に入りの作家が何人かおられよう。オンライン小説の書き方を学ぶにさいし、好きな作家のなかから、もっとも好きなかたをひとりだけ選んでほしい。むずかしくて決められない場合はサイコロをふってくれてもいい。それほど深刻になる必要はない。その選んだ作家の著作から、もっとも好きな一編を選んでほしい。できれば最新作がいいが、まずはページ数の少ないものをチョイスしてほしい。その一冊がオンライン小説の書き方を学ぶ教材となる。
オンライン小説の書き方を学ぶという姿勢で、選んだ著作を読んでほしい。まず意識してほしいのは段落である。むずかしく考えなくてもいい。「このセンセはこんなときに段落をかえるのね」という程度で十分だ。なれないとついついストーリーを追いそうになるが、がんばって段落に意識を集中してほしい(その小説を事前に楽しまれておくことをおすすめする)。
オンライン小説の書き方を学ぶために段落を意識して読書する。それにどんな効果があるのか、すぐにはピンとこないだろう。まずは段落について考えてほしい。
段落を国語辞典で調べると「長い文章中にあるおおきな切れ目」とある。より詳しい国語辞典では「意味のうえでのひとまとまり」ともある。文章が適当な長さになったので、いい加減に段落をつければいいというわけではないのだ。意味的にひとまとまりになっていなければいけない。
では、どこで段落を区切ればいいのか。段落について解説された本はでているが、ピンとこなかったり、実際の執筆にいかすのがむずかしかったりする。ハウツー系の本よりもプロ作家の手になる小説を読み、段落を区切るタイミングをつかんだほうが早いし実用的だ。オンライン小説の書き方を学ぶために段落を意識して読書するのは、段落を区切るタイミングを体得するために有用なのである。
オンライン小説の書き方でもっとも大事なのは、小説をたくさん読むことだ。
ここでいう小説というのは、素人の書いた小説ではなくプロの手になる小説をさす。プロ作家はデビューする過程において、さまざまな文章技術を習得している。デビューしたあとも研鑽を重ねている。1冊の小説にはプロの文章技術がぎっしりとおさめられているのである。そのプロの書いた小説を意識して読めば、小説の書き方にかんするハウツー本よりも多くのことを学べるだろう。自分だけにしか書けないオリジナル小説への足がかりともなる。オンライン小説の書き方を学ぶのに、読書は必要不可欠だ。
オンライン小説の書き方が知りたい、ネット小説が書きたいというかたは、とうぜん読書も好きだと思う。この記事を読まれているかたは読書好きだと決めつけてしまってもいいだろう。読書が好きなかたは、好きだからこそ、いろんな作家の小説を読んだり、さまざまなジャンルに手をだしたりしているにちがいない。それはとてもよい傾向である。読書の傾向がかたよらないほうが、オリジナル小説を書くさいの幅ができていい。
ただ、プロの技術を小説から学ぶときは、かたよらせたほうがいい場合もある。ひとりの作家のひとつの著作を徹底的に読みこむのだ。そうすれば効率的に文章技術を学べるだろう。
次回はオンライン小説の書き方を学ぶ、具体的な読書方法について書く予定。
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