2007年9月アーカイブ

 MovableType4で使用できるスタイルにMinimalist Redというものがある。いまごらんいただいているスタイルだ(RSSリーダー等で読んでいるかたは実際にサイトで確認していただきたい)。

 じつはMinimalist Redというスタイル、ブラウザでフォントサイズを変更しても表示に反映されないのである(IE7とOperaでは反映されなかったが、ほかのブラウザであればあるいはフォントサイズがかわるかもしれない。情報求む)。

 Minimalist Redといったが、MovableType4のほかのスタイルであっても同様だろう。ブラウザでフォントサイズを変更しても表示に反映されないのではなかろうか。

 ブラウザでフォントサイズを変更しても表示に反映されない原因はハッキリしている。フォントサイズを絶対サイズで指定してしまっているからだ(詳しくは望ましい文字サイズの指定方法とはを参照していただきたい)。指定箇所を修正して原因をとりのぞきたいものである。

 MovableType3.3から4.0にアップデートした直後は、なにがなにやらわからなかった。ブログのテンプレートで「スタイルシート(ベーステーマ)」(ファイル名はbase_theme.css)をいくら編集してもどうにもならなかったからだ(というかbase_theme.cssではほとんどの箇所で相対指定が使われていた)。

 それもそのはずである。原因は「スタイルシート(メイン)」(ファイル名はstyles.css)をのぞけばすぐにわかる。

@import url(/******/mt/mt-static/themes/minimalist-red/screen.css);

 このファイルがどうもくさい。ちなみに******は伏字だ(たぶん、バレバレだろうがこういうことはいちおう秘密にしておくものでしょう?)

 該当のファイルはMovableType4.0の管理画面からは編集できません(方法があれば知りたいくらい)。FTPソフトを利用してダウンロード。内容を確認してみましょう。

body { font: normal 13px arial, helvetica, hirakakupro-w3, osaka, "ms pgothic", sans-serif; }

 13px。これですね。13pxを消しちゃいましょう。

body { font: normal arial, helvetica, hirakakupro-w3, osaka, "ms pgothic", sans-serif; }

 上書きでアップロードして、「スタイルシート(メイン)」で「保存と再構築」をおこなえば完了。

 これで、ブラウザでフォントサイズを変更すれば、記事本文のフォントサイズにも反映されるようになります。

 ち、中佐~~~~~~~~~~!
 ぐ、軍曹~~~~~~~~~~!

「Halo 3」のキャンペーンモードを終了しました。いまのところその報告だけ。コルタナを救出してからはあっという間でした。

 さて、と。

 MovableType 4.0から4.01へアップデートしてから数日たちました。とくにトラブルがありません。トラブルにみまわれたらそれをネタに記事を書くつもりだったんですが、なにもなくてちょっぴり寂しいくらいです。

 とはいえ、スタイルシートまで上書きしたのでフォント表示がデフォルトに戻ってしまいました。ブラウザで文字サイズを変更しても表示に反映されません。これはいけません。すぐに修正しなければなりません。

 でも、不思議なんですよね。Minimalist Redというスタイルを使用しているんですが、このスタイル、フォントのおおきさを絶対値で指示してるんです。なぜ? タイトルなどのフォントを絶対値で指定する理由はまだ想像できるんですが、本文まで絶対値で指定する意味がわからない。もしや、わたしの想像力が欠如しているのか!?

 オレのことはチーフと呼べ!

 現在、Xbox360用ゲームソフト「Halo 3」をプレイ中であります。まだ宇宙の危機は去っていませんが、コルタナを救出したので私的に一区切りついたのであった。

 いや、そんなことより。今回の記事はMovable Type 4.01へのアップデートに関してでした。じつは「Halo 3」の発売日直前、9月26日の水曜日にMovable Type 4.0から4.01へアップデートしました。「Halo 3」が発売されてからではおっくうさに拍車がかかるだろうから、とっととすませてしまおうと。

 Movable Type 4.01へのアップデートとはいっても大仰なことはしません。ねんのためにバックアップをとってからファイルの上書きをおこなっただけ。いまのところ問題はありません。ログインもできまし、ダッシュボードも正常に表示されています。スタイルシートに関するファイルも上書きしてしまったので、ファイルに関する表示がデフォルトに戻ってしまいましたが、これは想定の範囲内です。

 期待された管理画面のパフォーマンス改善は残念ながら体感できませんでした。再構築はまだおこなっていませんのでなんともいえませんが、このブログは100そこそこしか記事がないので体感できるかどうかはむずかしいでしょう。

 Movable Type 4.01へアップデートした影響はこれから徐々にでてくるかも。まずはこの記事の投稿。うまく更新されますかどうか……

 ふりがなに使う括弧記号については、今回が最後である。これっきり。もう書かない――はずである。

 ふりがなに使う括弧記号について(完結編)では、過去に書いた小説は{ }のまま残しておくと書いたが、やんごとない事情で( )に変更したくなるかもしれない。自作の小説は100以上ある。小説のファイルをひとつひとつ開いて{ }を( )に置換するのは手間がかかる。

 そこで、秀丸で動作するマクロを作成した。「ふりがな括弧記号変換マクロ」だ。「ふりがな括弧記号変換マクロ」を実行すれば、同一フォルダにあるすべての小説で括弧記号が置換される。秀丸エディタを使用しており、ふりがなをあらわす括弧記号をかえたいかたにはオススメのマクロとなろう(わたし以外にいれば、だが)。

 以下、そのマクロである。コピペして適当なファイル名で保存していただきたい。

// ■ふりがな括弧記号変換マクロ // ふりがなをあらわす記号として使用している括弧記号をかえる。カレントフォルダにあるすべてのテキストファイル(拡張子がtxt)が対象となる。

// 括弧記号の設定
$kkmae1 = "{"; //置換したい括弧記号の始(使用している括弧に適宜変更のこと)
$kktoji1 = "}"; //置換したい括弧記号の終(同上)
$kkmae2 = "("; //置換したあとの括弧記号のはじまり(適宜変更のこと)
$kktoji2 = ")"; //置換したあとの括弧記号のおわり(同上)

// ふりがなとしてあつかわれているだろう箇所の条件設定
// 1・ふりがななのだから括弧記号の直前は漢字であるはず
// 2・ふりがななのだから括弧記号内はひらがなのみであるはず
$furigana1 = "[亜-黑]\\f" + $kkmae1 + "\\f[ぁ-ん]+\\f" + $kktoji1;
$furigana2 = "\\0" + $kkmae2 + "\\2" + $kktoji2;

// 括弧記号の置換
closenew;
grepreplace $furigana1,$furigana2,"*.txt",".",regular,backup;

endmacro;

 以上、「ふりがな括弧記号変換マクロ」であった。こうしたほうがもっとよくなるぞ、というあたたかいアドバイスは常に募集中。

 何度もテストを重ねて問題はなかった。ただ、なにぶん素人がつくったものなので思わぬ動作をするかもしれない。マクロ実行前にバックアップをとることをおすすめする。

 ふりがなに使う括弧記号について(後編)の続きである。
 またその話か!
 といわれちゃいそうだが、ごめんなさいと頭をさげるしかない。今回と次回の記事で(とりあえず)最後だからつきあってちょうだい。

 ふりがなをあらわす括弧記号は( )を使うことにした。何回も記事をわけて書いたくせに、たどりついたのはもっとも無難な記号であった。くりかえす。ふりがなをあらわす括弧記号は( )を使う。

 根拠はある。ふりがなをあらわす記号として( )を使用している書籍が多かったからだ。

 市販されている小説でルビを使用せず括弧を使っているものは、わたしが探した範囲ではなかった(見つけられなかっただけかもしれない。情報求む)。

 小説ではなく実用書のたぐいのなかには括弧記号を使用しているものがあった。括弧記号は( )だった。

 手元の国語辞典も見てみた。巻末のアルファベット略語集で、ふりがなをあらわす括弧記号として( )が使われていた。漢字のふりがなではないが参考にはなる。また、雑誌などでも「Penryn(ペンリン)」のようにアルファベットに対しては括弧記号を使っている。

 同じ国語辞典に干支表が載っていた。甲戌とか庚申というやつだ。これらもルビではなく( )でふりがながふられている。

 ふりがなをあらわす記号として( )が圧倒的多数である。圧倒的多数ということは読者が慣れ親しんでいるということであり、読みやすいってことになる。逆に{ }なんて括弧は見慣れないので違和感を覚えるだろう。

 これから書く小説では、ふりがなをあらわす記号として( )を使う。過去に書いた小説に関しては思い出としてそのままにしておく。けして面倒だからじゃないぞ! 思い出は大切なのだ。

 今週の木曜日は待ちに待った「Halo3」の発売日である。ヘイローシリーズの第3作目にして完結編だ。Xbox360用のゲームでもっとも注目を集めているタイトルではないだろうか。わたしがXbox360を買った目的の4分の一は「Halo3」であるといいきってしまおう。

 もちろん、発売日に「Halo3」を購入する予定だ。予定というのは、仕事のつごうでどうなるかわからないという意味。よっぽどのアクシデントがないかぎりは発売日に購入することは決定している。

 いっそ「Halo3」のために休みをとろうかとも思っていたが、さすがに心理的な抵抗がある。プレイ時間もどれくらいとれるかわからない。

 ということで、この木曜日以降、ブログの更新が滞るかもしれない。ブログの更新と「Halo3」なら「Halo3」のほうが大事なのである。仕事が早く終わればブログの更新もするかもしれないが、おそらく無理だろう。せめて、「Halo3」の発売日まではがんばって更新するしかない。

 ふりがなに使う括弧記号について(前編)の続き。

 ふりがなをあらわす括弧記号として{ }を使用しつづけていた。ふりがなを使用するのは主に登場人物の名前にだ。

 勅使河原豚太郎{てしがわらとんたろう}はかたわらの美女へ視線をとばした。

 と、こんな感じで{ }を使っていた。

 でもね。{ }をふりがなをあらわす括弧記号として使いはじめた理由は――ないんですよ。{ }を使わなければならないこだわりのようなものは特にない。

 パソコンで小説を書きはじめたころ、某所でアップされていた小説のほとんどがふりがなをあらわす括弧記号として{ }を使っていたからまねしただけ。とくに疑問にも思わず今日までそのまま。ふりがなに使う括弧記号について(前編)でも書いたけど再考したほうがよさそうだ。

 ふりがなをあらわす括弧記号はいままでどおり{ }を使うか、あるいは別の括弧記号を使う。代替の候補としては( )か[ ]といったところか。

 あるいはほかにも使える括弧記号があるかもしれない。件の『句読点、記号・符号活用辞典。』を買ったほうがよさそうだ。ほかにもほしい本があるのでまとめて注文しよう。

 勅使河原豚太郎
 人名だ。さて、あなたはなんとお読みになられただろうか?

 勅使河原は読めるかもしれない。てしがわら、だ。勅使河原の苗字をもつ有名人は意外にも多いので、どこかで見聞きしていることだろう。

 では、豚太郎はどうか?
 ぶたたろう、じゃないよ。とんたろう、だよ。

 勅使河原豚太郎は「てしがわらとんたろう」と読むのである。もし、勅使河原豚太郎を小説に登場させる場合、ふりがなをふっておくのが親切だろう。

 でも、ちょっと待った。オンライン小説だとふりがなをどうやってふる?

 手書きの小説なら、勅使河原豚太郎の横に小さく「てしがわらとんたろう」と書けばいい。印刷物ならルビをつける。

 オンライン小説だとそういった正攻法はできない。いちおうrubyタグがあるにはあるが、IEの独自採用なので使うのはためらわれる。

 では、どうするか。
 ふりがなをカッコで囲むのである。

 勅使河原豚太郎{てしがわらとんたろう}は身をこわばらせた。

 こんなふうに{ }で囲った部分をふりがなとする。
 ――いままでずっとそうしてきた。
 ところが、である。

『句読点、記号・符号活用辞典。』を衝動買いしてみたらば の記事を読んで考えさせられたのである。記事の一部を引用しよう。

 今までは「{ }」と言う括弧記号を使っていました。「ブレース」と言う名称だそうです。基本的には、数式で使用する。意味としては「まとめ上げる」役割を持っています。

 いわれてみれば数学の授業で使用した記憶がある(使い方はすっかり忘れてしまったが……)。記号本来の意味からすれば{てしがわらとんたろう}という使い方は正しいとはいえないわけだ。

 前述の記事ではさらにこう続く。

 しかし今度、この辞書でボクは「[ ]」と言う括弧記号の存在を知りました。「ブラケット」と言う名称だそうです。基本的には他の括弧記号と似たような役割を持ちますが。特に、欧文における戯曲や台本でのト書き。そして、言語学や音声学で、音声記号を囲んで音声を表記するために使います。例えば、

break [ breik ]

とこのように。辞書で音声を表記するために使う記号ならば、読み仮名に使っても意味が合っています。
 国語辞典ならば、「墨付き括弧」と言う、このような「【 】」記号を使うのでしょうが。これは読み仮名に使うには、ちょっと派手すぎますし。
 ブラケット記号あたりが、目立ちすぎもせず、普段から多用することもなく、適任かと思うのです。

読み仮名[よみがな]

 うん、なかなかに読み仮名として似合っているじゃないか。

 この辞書とは『句読点、記号・符号活用辞典。』のこと。

 多くのかたにとってはどうでもいいことだろう。
「どっちでもいいじゃん」
 と思われているだろう。

 でもね。気になるんだよなあ。なっちゃうんだよなあ。知らなければずっと{ }を使い続けていたんだけど、知っちゃったからなあ。この問題について、しばらく思案することになりそうだ。

 MovableType4.01がリリースされていた。9月18日のことだ。仕事が忙しくて満足に情報をとれていなかったあいだのリリース。うぬぬ、遅れをとったぞ。

 MovableType4.01では、管理画面や再構築でパフォーマンスの改善がおこなわれているみたい。

 みたい、とあいまいないいかたをしているのは、まだMT4.0からアップグレードしてないから^_^; 今度の休み。時間がとれればMT4.01にします。

 なんといっても管理画面のパフォーマンスアップは魅力。MT4.0になってから遅くなったんだよね。MT4.01にアップグレードすると、どれくらい改善されるのか。体感できるほど改善されるのか。たのしみです。

 でも、公式サイトのMovable Type Newsには「パフォーマンスの改善が期待されます」とある。にゃんと! 改善されるとは書かれていない。サーバーによりけりって意味なんだろうけど、ちょっぴり政治家ちっく。あまり期待しないほうがいいかも!?

霊感と感受性2

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 霊感と感受性1の続き。

 スピリチュアルカウンセラーの江原センセいわく霊感が強いと太る。江原センセの理論をかいつまんで説明すると以下のようになる。

 霊感が強いひとは感受性が強い。
 感受性が強いために「なにか食べたい」という他者の気持ちを受け取りやすい。
 自分が空腹でなくとも食べすぎてしまう。
 ブーデーになる。

 なるほど。霊感と感受性1でもいったが、さすがはスピリチュアルカウンセラーの江原センセ。一部の隙もない理論だ。

 だが、しかしである。他者の気持ちを受け取るというのなら、それは食欲だけにはかぎるまい。睡眠欲だって受信(と書いてもいいだろう)してしまうかもしれない。睡眠欲を受信した場合はどうなるだろうか。

 霊感が強いので感受性も強い。
「寝たい」という気持ちを受信してしまう。
 たっぷり睡眠をとっているにもかかわらず眠くなる。
 眠くて眠くてしょうがない。
 だらだら寝てしまう。
 運動しないから太る。

 あっ、やっぱり太るんだ。霊感が強いと太るということが、別の角度からも立証されまちた。

霊感と感受性1

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 livedoor ニュースでおもしろい記事があった。「[ダイエット通信]霊感が強いと太る?!」だ。

 霊感が強いと太る。
 スピリチュアルカウンセラーの江原啓之センセがおっしゃったらしい。

 なぜ?
 と、だれでも疑問に思うだろう。江原センセの理論はこうだ。

 霊感が強いひとは憑依体質である。
 憑依体質のひとは感受性が強い。
 感受性が強いということは、他人の気持ちを汲む能力にたけている。
「なにか食べたい」という他者の気持ちを受け取ってしまう。
 自分が空腹でなくとも食べてしまう。
 太る。

 さすがはスピリチュアルカウンセラーの江原センセである。一部の隙もない理論だ。

 だが、カン違いしてはいけない。
 太っているからといって必ずしも霊感が強いとは限らないのだ。霊感が強かろうと弱かろうと、あるいはまったくなかろうと、太るひとは太る。太っているからといって霊感があるわけではない。ダイエットがうまくいっていなくとも霊感のせいにしてはいけないのだ。

 霊感がないと自覚していて、ダイエットがうまくいかないかたに、ちょっぴりだけアドバイスしよう。

 ご先祖様の供養をしなさい。

 短編小説「漢クリスマスケーキ」短編小説「漢クリスマスケーキ」修正版(以下、修正版)の内容はほとんど同じです。短編小説「漢クリスマスケーキ」は二○世紀だったころに書いたもので、いま読むとたいへん読みづらかった。なるべく原文を残すようにしながら、読みやすく書きなおしたのが修正版になります。

 短編小説「漢クリスマスケーキ」とその修正版では微妙な違いしかなく、読み比べても差異は感じられないかもしれません。なんとなく気にいらなかったので、わたしの自己満足で書きなおしたにすぎません。まだお読みになっていないようでしたら、修正版のほうだけ読んでいただければと思います。

 でも、残暑の厳しいこの時期にクリスマスの話をアップしたのはいかがなものか。もうちょっと考えればよかったかも……(>_<) いまいちピンとこないよね。

 最後になりますが「漢クリスマスケーキ」は「おとこくりすますけーき」と読んでください。作中にでてくる「漢」も「オトコ」と読んでください。では~。

 クリスマスケーキは泣いた。
 恋人のモンブランがつぶれてしまったからだ。
 同じケーキ職人に作られたとわかり、ふたりは意気投合した。つきあいはじめるのに時間はかからなかった。クリスマスイヴの今日まで、なんの問題もおこらなかったというのに……。
 にもかかわらず、モンブランはつぶれてしまった。店員が段差を踏みはずし、モンブランもろとも床に転倒した。栗もクリームもスポンジケーキもぐちゃぐちゃにまざりあい原型すらとどめていなかった。
 クリスマスケーキは店員の胸倉をつかんで壁へ押しつけた。モンブランをかえせと、血を吐くように叫んだ。店員は目をそらして口を閉ざした。なにもいわない。いえるわけはないのだ。
「そのへんにしておけ」
 店のマスターに肩をつかまれた。
「モンブランなんて星の数ほどいるだろ。別のモンブランを用意してやる。もっと栗の輝きが……」
 マスターの戯言をみなまで聞かず手をふり払った。つぶれたモンブランを抱きあげ無言で出口をぬける。
「おい! クリスマスケーキ!」
 マスターの声が背中にあたった。
「お前はクリスマスのためだけに生まれてきたんじゃないのか! それを放棄するのか!」
 言葉が胸に刺さる。イヴの日にクリスマスケーキが店からでていってどうするというのか。存在理由を自分で否定しているのとかわらない。
 ――なんのために生まれてきたのか。
 それは自問であった。しかし、答えはとうにでていたのではなかったか。
 クリスマスケーキは走った。モンブランを抱いて駆けていく。自棄になったのではない。モンブランを助けるあてを目指しているのであった。
「ひったくりだ!」
 叫び声と同時に周囲がざわめいた。
 前方の人垣を押しのけて、ジャンパー姿の男が姿をあらわした。ブラウンのハンドバッグをつかんでいる。
「どけっ!」
 男の恫喝にクリスマスケーキはすなおにしたがった。まかりまちがってひったくりと乱闘にでもなったら、抱きかかえているモンブランがもっとつぶれてしまうかもしれないから。
 だから、クリスマスケーキはひったくりの進行方向からしりぞいたのだ。
 ただし、右足だけは動かさなかった。
「うおっ!」
 残した足に、ひったくりがつまずいた。もんどりうって倒れる。無防備なわき腹を思いっきり蹴ってやった。
「ふぎゃ!」
 激痛でしばらく動けないだろう。あとは警察の仕事だ。
 はらはらと様子を見守っている初老の婦人がいた。ハンドバックは彼女のものだろう。クリスマスケーキはひったくりからハンドバックを取りあげ、婦人へ手渡した。
「あの……」
 婦人の言葉に片手をあげるだけでこたえ、クリスマスケーキはふたたび走りだした。
 ケーキ職人の元についたのは、それから一○分後だった。
「やるだけはやってみる。保証はできんぞ」
 ケーキ職人のいかめしい顔が、さらにいかめしくなった。しわも深くなる。クリスマスケーキの頼みは、それほどの難題だということか。
「だが、全力でモンブランをよみがえらせてやる!」
 その断言は先の言葉とは矛盾していた。いや矛盾ではない。職人の意気込みであった。
 クリスマスケーキは深々と礼をした。頭をあげたときにはすでに、モンブランと職人の姿は奥の厨房へと消えていた。
 自分にできることはすべてやった――と緊張をゆるめるにはまだ早かった。まだなにかできるような気がした。その感情は錯覚なのだろう。できることなどなにもない。職人を信じて待つしかない。だが、なにかやっていないと心が張り裂けそうだった。
 クリスマスケーキは祈った。いままで祈ったことはない。だが、祈った。それしかできないから。
 扉がひらいた。厨房の扉ではなく出入り口のほうだ。
「やっと見つけたぜ」
 ジャンパー姿の男がはいってきた。さきほどのひったくりである。あの場から逃げおおせたらしい。たいしたものだった。
「リベンジだぜ」
 ひったくりが滑るように走りきた。顔が狂気にゆがんでいる。
 クリスマスケーキはゆるく首をふった。さきほどはモンブランを抱いていた。だから、つまずかせるだけにとどめたのだ。いまは、おのれの身ひとつ。
「うおおおお!」
 ひったくりの拳が空気を灼いて襲いくる。まともにあたればチョコレートでできたサンタの家がふっとぶだろう。その下のクリームも根こそぎもっていかれるかもしれない。
 あたれば、だ。
 クリスマスケーキは悠々と拳をかいくぐった。のみならず、みぞおちに肘を食いこませる。
「うっ」
 と、うめいたあごには渾身のアッパーをおみまいする。
 ひったくりが宙に舞った。放物線をえがき、どうっとばかりに床に落ちる。彼の手足は痙攣していた。白目もむいている。警察がくるまでに目をさましはしないだろう。
「さわがしいの」
 職人の疲れた声にクリスマスケーキは勢いこんで振りかえった。目で問う。
「すまない」
 職人が目をふせた。
 クリスマスケーキはがっくりと片膝をつき、うなだれた。希望の光がとだえたのだ。
「ケーキとクリームの部分はなんとかなったが」
 職人の声に、顔がゆっくりとあがっていく。
「栗がどうしても復元できない。あれがないとモンブランは意識をとりもどせないだろう」
 逆にいえば、栗があれば回復するのだ。
 クリスマスケーキは立ちあがった。無言で礼をし職人に背をむける。その背は職人に告げていた。
 自分が栗を見つけてくる、と。
 漢の背中であった。

「BioShock」のデモ版をプレイして1の続き。

BioShock」デモ版では、電撃と炎のプラスミッドしか使用できない(と思う)。デモ版だからしょうがない。

BioShock」のムービーを見ると、敵を吹き飛ばすサイコキネシスが使えるようだ。死体を炎で焼いてサイコキネシスで吹き飛ばし、敵にぶつけて火だるまにする、ということもできる。

 文章で説明すると凄惨だ。凄惨だが、しかし実際にプレイでためすと、きっと爽快に違いない。なんの罪もない住民を火炎瓶で火だるまにするのには罪悪感を感じるが、敵意をむきだしにしたRaptureの住人に対しては抵抗も少ない。見た目がグロテスクだからというのもあるかもしれない。

BioShock」をプレイしたくて両手がうずうずしている。デモ版ではなく製品版をプレイしたいのだ。しかし、残念ながら日本版は発売されていない。発売予定もアナウンスされていない。デモ版でプレイできるのは序盤も序盤。これからというところで終わってしまう。「BioShock」日本版の発売が待たれる。

BioShock公式サイト

BioShock」のデモ版――いわゆる体験版をプレイした。デモ版とはいえ、ここ半年プレイしたゲーム中で、もっともおもしろいタイトルだ。

BioShock」の舞台は崩壊寸前の海底都市「Rapture」。プレイヤーはゲーム開始直後に飛行機事故にあい、からくもRaptureに逃れる。

 だがしかし、Raptureでは遺伝子異常をおこした住人たちであふれていた。彼らは主人公を襲う敵となる。主人公は銃器や鈍器、超能力などを駆使してRapture内を進んでいくのだった。

 この超能力――Plasmidsという。遺伝子工学技術によって作り出された特殊な薬品を注射して使用する(ちなみに、デモ版では電撃と炎が使用できる)。

 敵を倒すために銃器や鈍器で攻撃してもいいし、Plasmidsを使用してもいい。だが、Raptureの住人が遺伝子異常をおこしているのは、このPlasmidsの使用によるものらしいことも忘れてはならない。

 とはいえ、Plasmidsを使うのは楽しいのでやめられない。最初に覚えるのは電撃だ。敵に直接使えば、一時的に感電させ動きをとめられる。いい的である。FPSが苦手でも、まずは電撃で足止めし、ゆっくりとエイミングできる。

 しかし電撃、ほんとうに便利なのは水場である。敵が水溜りにいるときに電撃を使用すると、感電死させることが可能だ。複数の敵を水場にさそい、一撃で屠るのは快感である。

 長くなったので次の記事へ続くのだった。

 クリスマスケーキは泣いた。
 一ヶ月前からつきあっているモンブランが、店員の不注意でつぶされてしまったからだ。
 意地っぱりで甘えん坊のモンブランは、店員の手からすべり落ちたお盆によって、おおきく形をつぶしてしまっていた。もう、あの笑顔では語りかけてくれない。
 おりしもクリスマスイヴで、街は浮かれざわついているときであった。
 クリスマスケーキは泣きながら店員の胸倉をつかみ、壁へと押しつけた。
 オレのモンブランをかえせと、血を吐くように叫んだが、店員は目をそらして口を閉ざしているだけだった。
「おい、クリスマスケーキ。そのへんにしておけよ」
 マスターの声に、クリスマスケーキは店員を解放してやった。
「いつまでもこだわるんじゃない。モンブランなんて星の数ほどもあるだろう。ほら、こっちのモンブランのほうが栗の輝きが……」
 マスターの説得をみなまで聞かず、クリスマスケーキはつぶれたモンブランをその腕にだくと、脱兎のごとく店をでた。
 ちょうどガラス扉をくぐった客が、何事かとふりかえったが気にしなかった。
「おい、クリスマスケーキ!」
 マスターの声が背中にあたった。
「お前、クリスマスのためだけに生まれてきたんじゃないのか! それを放棄するつもりか! せっかく二十世紀最後のクリスマスケーキになれたのに!」
 マスターの声が、耳にいたい。存在理由を自分で否定しているのだから。
 いや、違う。
 クリスマスに食べられるために生まれたのではない。この腕に抱くモンブランとすごすために生まれてきたのだ。
 クリスマスケーキは走った。
 モンブランを胸にだいて走った。
 自棄になったのではない。モンブランとのたのしい日々を再開するためのあてが、たったひとつだけあり、そこをめざして駆けているのであった。
 モンブランと仲良くなれたきっかけは、おなじケーキ職人に作られたという共通点があったらだ。あのケーキ職人にならば、このつぶれたモンブランを再生することができるかもしれない。いや、きっとできるはずだ。
 クリスマスケーキは交差点を右にまがった。
「ひったくりだ!」
 通行人の声が、まず聞こえた。
 そして、なんにんかの悲鳴。
 前方の人垣を押しのけるようにして、黒いジャンパー姿の男が駆けてきた。手にはブラウンのハンドバッグをつかんでいる。
「どけえ!」
 男の叫び声に、クリスマスケーキはすなおによけた。ぶつかって、抱きかかえているモンブランがもっとつぶれてはたまらない。
 ただし、片足だけは動かさなかった。
「うお!」
 クリスマスケーキの足につまずいた男が、もんどりうって倒れた。
 苦鳴がきこえる前に、クリスマスケーキは男の右足を思い切りふんづけた。
「ふぎゃ!」
 骨折はせずとも、かなり痛いはずだ。すぐには逃げだせないだろう。
 クリスマスケーキは男からハンドバックを取りあげ、前方から走ってきたご婦人に手渡した。
「あの……」
 ご婦人の言葉に片手をあえるだけでこたえ、クリスマスケーキはふたたび歩きだした。
 ケーキ職人の元についたのは、それから五分たってからだ。
 初老にたっし、髪の毛に白いもののまざった職人は、はじめ難色をしめした。
 クリスマスケーキの強い説得の前には、まったく意味をなさなかったが。
「やるだけはやってみよう」
 その言葉を残して、ケーキ職人は奥の厨房へとひきこんだ。
 ストゥールに腰かけ、クリスマスケーキはため息をついた。
 自分にできることはすべてやった。ケーキ職人にまかせるしかない。あとできることといえば、神に祈るのみだ。いや、いまなら、サンタクロースにたのめばかなえてくれるのか。
 二十世紀最後のクリスマスケーキだという自負も、なにもなかった。
 クリスマスケーキは、ただ、祈った。
 扉のひらく音がした。
 厨房の扉ではなく、出入り口のほうだった。
「見つけたぜ」
 黒いジャンパー姿の男――さきほどのひったくりであった。あの場からは、逃げおおせたらしい。たいしたものだ
「リベンジ、だぜ」
 男がつっかけてきた。
 クリスマスケーキはストゥールからおりながら、首をふった。
 さきほどは、モンブランを抱いていた。だから、つまづかせるだけにとどめたのだ。
 いまは、おのれの身ひとつ。
「うおおおお!」
 ひったくりの拳が、空気を灼きながら襲いきた。
 まともにあたれば、チョコレートでできたサンタの家がふっとぶだろう。その下のクリームも、根こそぎもっていかれるかもしれない。
 あたれば、だ。
 ひったくりの拳があたったのは、空気にのみ。
 クリスマスケーキ、すでに、ひったくりのふところにはいっていた。
 みぞおちに、肘打ちをくらわせる。
「う」
 という、うめきが落ちてくるよりも早く、ひったくりのあごにアッパーをおみまいする。
 黒いジャンパー姿が宙に舞った。
 ひったくりが放物線をえがき、どうっとばかりに床に落ちた。
 白目をむき、完全に気絶していた。
 厨房のドアがあいたのは、次の刹那だった。
 クリスマスケーキはふりむき、職人に目で問うた。
 職人は目をふせて、首を左右にふった。
「すまない。わたしでは……」
 クリスマスケーキは片膝をついた。
 希望の光はとだえたのだ。
「ケーキとクリームの部分はなんとかなったが」
 職人の声に、クリスマスケーキは顔をあげた。
「栗がどうしても復元できない。あれがないと、モンブランは意識をとりもどせないだろう」
 逆にいえば、栗があれば回復するということであった。
 クリスマスケーキは立ちあがり、無言で職人に背をむけた。
 その背中は、職人につげていた。
 自分が栗を見つけてくる。そのあいだ、モンブランをたのむと。
 漢の背中であった。

 秀丸エディタがVer7.00にバージョンアップされました。長らくVer7.00のベータ版を使っていたのですが、ようやく正式版の登場です。

 ベータ版でも不都合はなかったのですが、たまたまバグがでていないだけかもしれない。やっぱり正式版が安心できます。

 秀丸エディタVer7.00での目玉は単語補完機能です。オートコンプリートや入力補完ともよばれています。「A」と入力すると、「A」で始まる単語を一覧表示してくれる。携帯電話での入力を想像していただければ、と思います。機能的には近い。

 秀丸エディタVer7.00で真に便利なのは、しかし、grepして置換する機能ではないでしょうか。grepしたのち、置換、さらに上書き保存と、一連の動作を自動でおこなってくれます。

 Webサイトのページを大量に編集するとき、「grepして置換」が真価を発揮してくれます。何十とあるページを自動的に編集してくれるので、煩雑な操作が必要ありません。便利便利。

 秀丸エディタのダウンロードは秀まるおのホームページへ。

 小説は文章の連なりだ。ひとつひとつの文章が読みづらいと小説も読みづらくなる。では、読みやすい文章を書くためには、なにに注意しなければならないのか。

 文の長さだ。

 一文は50文字~60文字くらいが目安だといわれている。もちろん、一概には決めつけられない。60文字を超えていても、語順に気をつけてさえいれば読みやすい文章が書けるだろう。

 だが、いちおうの目安があるのだから、推敲時のチェックに利用するのも手だろう。

 そこで、秀丸エディタで使用できるマクロを作成してみた。一文の文字数をカウントするマクロだ。長すぎる文があれば別のファイルに抽出してくれる。タグジャンプを使えば元ファイルの該当箇所へジャンプできるようにもしている。活用していただきたい。

 以下、引用部分が長文発見マクロである。

//長文発見マクロ。とりあえず作ってみたバージョン //一文が50文字を超えた場合、該当箇所を抽出するマクロ

// 超えたくない文字数設定
// 行頭字下げの全角スペースをカウントしたり、文末の判定があやしかったりするので、2文字分の余裕をもたせる。
#moji = 52;

// 初期設定
#hidemaru = hidemaruhandle(0);
$hidename = basename2;

#count = 0; //文字数のカウント
#startx = 0; //カウント開始位置x
#starty = 0; //カウント開始位置y
#line= 0; //エディタ的に計算した行番号(タグジャンプ用)
#endx = 0; //カウント終了位置x
#endy = 0; //カウント終了位置y

// テンポラリファイル作成
// マクロが完成するまでは見えるようにしておく。
newfile;
#hidetemp = hidemaruhandle(0);


// 文字のカウント開始
setactivehidemaru #hidemaru;
gofiletop;

// EOFが見つかるまで処理を繰り返す
while (code != -1) {

// タブと改行(0x0dを使う。\nはNG)が続くかぎりカーソル移動。
while (code == 0x0d || code == '\t') {
right;
}

// カウント開始座標の記憶
#startx = x;
#starty = y;
#line = lineno;

// 文末まで処理を繰り返す(ただし文末の判定があやふや)
while (code != '。' && code != '?' && code != '!' && code != 0x0d && code != -1) {

// 文末でなければ文字数をカウントしてカーソル移動
#count = #count + 1;
right;

}


// カウント終了座標の記憶
right; //句点ふくめてコピーするためのカーソル移動
#endx = x;
#endy = y;

// カウントのチェック
if (#count > #moji) {

// 該当箇所をコピー
beginsel;
moveto #startx,#starty;
$text = gettext(seltopx,seltopy,selendx,selendy);

// テンポラリファイルにペースト
setactivehidemaru #hidetemp;
insert $hidename + "(" + str(#line) + "): " + $text + "\n\n";

// 元のファイルに戻りカーソル移動
setactivehidemaru #hidemaru;
moveto #endx,#endy;

}

// 文字数カウント初期化
#count = 0;

}


// 抽出したテキストの整形
setactivehidemaru #hidetemp;
replaceallfast "」\\n","」",regular;

endmacro;

 なにぶん素人の作成した秀丸マクロなので、あまりエレガントではない。
「とりあえず動く」
 という程度。実際に使っていただければ幸せだが、使用の際は自己責任でお願いします。

 ブログに書くことがないと嘆いているかたがおられる。わたしも同じ悩みをもっているが――その内実は少々違っている。

 ブログに書くネタならいくらでもある。時間がゆるせば1時間に記事をひとつ書くくらいは容易だ。

 でもいかんせん、このブログは小説をメインにすえている。小説からおおきくずれるわけにはいかない。ずれると検索サイトで順位がさがるという、手痛いしっぺ返しをうけるのだ。

 少し前になるけれど、Xbox360のゲーム「トラスティベル」についていくつか記事を書いた。小説にまったく関係ない記事だ。検索順位がさがったよ。

 でも、トラスティベルに関しては、あたりまえだが順位があがった。だから、検索サイトから見にきてくれる訪問者数は、おおきく変動しなかった。

 ここで、ちょっとした矛盾がおこる。小説の書き方を探してきたのにゲームのレビューを読まされるひとがいる反面、ゲームの情報を求めてやってきたのに関係のない小説を読まされるかたもいるのだ。

「ほんとごめんなさい」

 だけど、
「まあ、いいかな」
 と、思うときもあって、そういうときは小説とまったく関係ない記事を書いてしまうでしょう。

「ほんとごめんなさい」

 携帯電話は靴底よりも汚れているの記事によれば、携帯電話の口は靴の底よりもなお汚いらしい。潔癖症の人は知らないほうが幸せな情報とのことだが、なあに、ほんとうに潔癖症なら宇宙服でも着て外気にふれないようにしている。メットが邪魔して携帯電話など使えまい。

 さて、汚い汚い携帯電話の話である。携帯電話は靴底よりも汚れているという記事タイトルであるが、正確にいえば、携帯電話の口が靴の底よりも汚いようだ。口のそばだから水分が付着する。おまけに、携帯電話がほんのり温かいときては、雑菌やばい菌が繁殖するのは当然というところか。もしかしたら、電磁波が繁殖の手助けをしているかもしれない。

 雑菌やばい菌が繁殖するのだから、カビだってわくんじゃないかな。ほうっておけば、キノコだってニョッキリ顔をだすかもしれない。

 もちろん、現実にはキノコがはえるなんてことはないだろう。でも、小説ならありだ。不潔にしていたからキノコがはえました、というのではいくらなんでもだが、ちょっと手をくわえれば説得力もうまれるかもしれない。

 というふうに、小説のネタだけならどこにでも転がっている。

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